2022年6月パリ国際ランジェリー展トレンドレポート

Lingerie College代表の中根です^^

2022年6月18日ー20日までパリで行われたSALON INTERNATIONAL DE LA LINGERIE / INTERFILIERE PARIS (世界中から集まったランジェリーの展示会と、素材/トレンド展)に行ってきました。

ランジェリーショーでは毎回サプライズで印象的なモデルさんが登場。

私が覚えている範囲だと(2018年からパリ取材を開始)義足のモデルさん、(アンダー・カップともに)大きなサイズのモデルさん、60代以上のモデルさんなど。そのモデルさんが登場すると初日最初のショーでは会場から拍手が沸き起こります。

今年は、妊娠されているモデルさんでした。

私が取材を始めた2018年以降、ユニーク(今までの常識では欠点だったことを指して)であることを肯定するメッセージやボディポジティブという言葉をパリではよく聞きます。

今、何らかの理由でランジェリーを楽しめないとか、自分を好きになれないという方はぜひ最後までこの記事を読まれてみてください。世界に目を向けて、ランジェリーと自分の身体を見たら今しかできない楽しみ、自分の身体の美しさを発見できるかもしれませんよ^^

今回の展示会の資料やブランドさんを見る限り、女性のライフステージの変化や妊娠・出産などのキーワードが特別あったわけではありませんが、きっとどのライフステージでもランジェリーを、自分の身体を愛おしむことはできるということを伝えて下さったんだと私は感じています。

というわけで、遅くなってしまいましたが展示会のレポートの始まりです。

目次

アフターコロナ時代のランジェリーの楽しみ方

まずは、SALON INTERNATIONAL DE LA LINGERIE パリ国際ランジェリー展でキャッチしたトレンド情報から。

キーワードは5つ。

1.ウルトラセクシー

2.ショーツ(デザインショーツ/吸水ショーツ/ソフト補正)

3.ボディースーツ

4.カラーはグリーン

5.水0、100%リサイクルブラなどエコはもう当たり前になりつつある

1つずつ写真を交えてみていきましょう。

1.ウルトラセクシー

展示会ではヨーロッパを拠点に商品づくりをしているブランドに話を聞くことが多かったということもありますが

どのブランドもアフターコロナを意識。

この2年間はステイホームもあり

トレンドとして上がってくるものはナチュラルなものが多かったですよね。

でも、今の状況も終わりに近づき(もう終わっているという表現も!)トレンドにも変化が。

ファッションも2000年代初頭のセクシーなトレンドが再燃していたり、レッドカーペットのシースルードレスが注目されていましたが、ランジェリーもそう。

ヌードカラーのチュールにブラックを合わせたデザインをよく見かけました。

日本で写真のようなシースルーのランジェリーは流行らないかもしれませんが・・・(よって見かけることは少ないかも)

ウルトラセクシーに関連したキーワードでは
自分を喜ばせる デコルテを見せる 自分を表現する 自分を魅惑する ストリング(紐)というものがありました。

自分を喜ばせるランジェリーを選ぶことやデコルテ見せというのは日本でも注目されるかも。

今まで抑えてきた!?分自分らしいセクシーを思う存分楽しんでみてはいかがでしょうか?

(下)シャンタルX(エックス)の商品にもあるように、ストリング(紐)は秋冬のトレンドと言えそうです。
トレンド感のあるセクシーを楽しみたい方はストリング(紐)デザインのランジェリーを選ばれてみるのもいいかもしれませんよ^^
ボディースーツはハードルが高いという方は、ショーツからストリング(紐)をお試しされると挑戦しやすいかもしれません^^
写真は日本未上陸のフランスのブランドスキャンダル。ストリングショーツが一番人気だそう。

2.ショーツ(デザインショーツ/吸水ショーツ/ソフト補正)

ステイホームでブラ離れが加速した2年間。各ブランドショーツに力を入れており、展示会のトレンドセレクトスペースにはこだわりのショーツがずらり並んでいました。

UN CRI DE JOIE というブランドでは、クロッチの幅にこだわったりデザインによって腰のラインを美しく見せるショーツをつくられていると教えてくださいました。そのほか、インタビューさせていただいたのでそちらも後日ご紹介しますね^^

吸水ショーツの人気拡大背景にあるものは?

パリでは吸水ショーツがかなり売れているそう。

2020年の統計によると「8%を超えるフランス人女性が吸水ショーツを購入しており総売り上げは1,080万ユーロに達している。ユーザーの半数は吸水ショーツのみを使用する意向を示しておりまた1/3近くがリピートしたいと考えている」というデータも。

(1ユーロ140円計算で 1,080万ユーロは15億円強)

(日本もフェムテック市場はかなり伸びていて吸水ショーツの注目度も高いと思いますが、吸水ショーツだけの売上データ見つけられず・・・)

みなさん、吸水ショーツ使っていますか?

2020年の展示会取材時には1〜2つだった出店ブランドも今年はかなりの数に。

3年前に誕生したシスターズリパブリックはフランスの吸水ショーツブランドの中でも初期に立ち上がったブランド。

上記のようにフランス人女性は吸水ショーツを選ぶ方が増えているそう。

その背景にあるのはエコと健康

年間37万トンものタンポンが世界中で捨てられており、そういった問題の解消と

クロッチ部分はオーガニックコットンを使用しているため、健康(自分の身体)のために選ばれている女性も多いそう。

最大で12時間持つというシスターズリパブリックの吸水ショーツ。(1日3回程度の替えを推奨)

「衛生面は大丈夫ですか?」

「履き替えるの大変じゃないですか?」

と聞いたら、なんとパンツ(ズボン)を履いたままでもクロッチ部分を含め取り替えられるような商品もあるのだとか。

布ナプキンのような感覚で取り替えられるということですね。

フランスの老舗ブランドシャンタルでも吸収ショーツはかなり売れていて、シャンタルを愛用されているお母さんが娘さんのファースト生理ショーツとしてシャンタルの吸水ショーツを買っていかれる方も多いのだとか。

フランスではますます吸水ショーツが一般化していきそうですね。

そろそろ外に出るための、ソフト補正

アフターコロナを意識し、身体のラインを美しく見せるためのソフト補正の機能のついたショーツもよく見かけました。

2021年からソフト補正商品をよく見かけますが

引き続き、下着の力で美しく見せるというトレンドは継続しそう。

フランスでは、ヒップを補正したいという要望は少なく (だって潰れちゃうでしょ?とのこと。)お腹と腰回りを補正したいというご要望が多いそう。(スキャンダルのご担当者様より)

展示会でもハイウエストガードルをよく見かけました。

写真はスキャンダルのソフト補正機能付きショーツ。

お腹と腰回りを補正したいというお客様の声から生まれたショーツだそう。2022年9月発売。

3.ボディースーツ

ウルトラセクシーのところでも紹介しましが

ランジェリーの中で最もセクシー要素のあるボディスーツはトレンド。

第二の肌のようなシースルータイプのボディースーツや

ランジェリーファッションとしてジャケットの下に着こなせるようなボディースーツが注目です。

ボディースーツは体型補正しやすいという点も

既に紹介した消費者意識と合わせてトレンドのようです。

ランジェリーファッションとして使えるボディスーツは日本でも続々出てきているので今年の夏以降ぜひお試しください!

4.カラーはグリーンに注目

シーズンカラーとして取り上げていたのは、エメラルド、ミント、青リンゴ、カーキ、ケールなどグリーン系のカラー。(写真真ん中)オーバドゥーの新作もグリーンでした。

グリーンの他にも2022年秋冬の新作でよく見たのはイエロー、ピンクパープル系だったのでその辺はインスタでレポートしますね♪

5.水ゼロ、100%リサイクルブラ(エコはもう当たり前になりつつある)

今回の展示会でもよく耳にしたのはエコという言葉。

フランスの老舗ランジェリーブランドスキャンダルのこちらの商品は、水を全く使わずにつくられたランジェリー。(写真の白いランジェリー)

もちろん漂白もしていません。

その他にも二酸化炭素削減○パーセントなど

価格タグのQRコードから読み込んでエコ情報を確認できるそう。

******

その他、シャンタルが昨年からスタートさせた

世界初100%リサイクルブラ(シャンテルワン)も一部の店舗で既にサービスが始まっており利用者も増えていっているそう。

これから世界中に広めていく予定とのことでした。

今回シャンテルワンのブラは見られなかったのですが

次回パリに行った時は見てみようと思います。

ワイヤーもストラップもカップもアジャスターも分別せずに100%リサイクルってすごいですよね!今後も注目です。

世界は動き出している。自分のカラダと人生を思いっきり楽しもう!

長くなってしまいましたがパリ国際ランジェリー展トレンドレポートは一旦ここまで。

今の世界のランジェリーのトレンドをなんとなく感じていただけましたでしょうか?

2年半ぶりのパリは以前と変わらぬ日常を取り戻していました。

ランジェリーブランドにインタビューしても

この2年間(もしかしたらもっと前から?)新しい取り組みを始め、新しい顧客層を獲得していたり

顧客の要望に合わせて新商品の発売を控えていたりとポジティブな空気感が印象的でした。

コロナ禍にスタートさせた新しいデザイナーズブランドもあり

どんな状況でも挑戦すること、今できることを淡々と進める大切さを感じるパリ取材でした。

(感覚の違いはあれど、全世界同じ状況でしたら)

2022年下半期。日本はフランスと違って日常を取り戻したと言えるのか?と問われると

そうは思えない方が多いのではないでしょうか。

それでも私たち一人ひとりが好きなランジェリーを選び、自分の人生を思いっきり楽しむことはできる。

自分自身を楽しむランジェリーはもう用意されています。

次はどんなランジェリーと出逢いましょうか❤︎

ここまで読んで下さったあなたのランジェリーライフと日々がより豊かになることを願っております^^

この記事でご紹介したブランドは下記で紹介しています。

気になったところがあれば見に行って見てくださいね♪


記事内でご紹介したブランド

①スキャンダル:https://www.instagram.com/scandale.ecolingerie/
フランスの老舗ランジェリーブランド。2021年からエコランジェリーブランドへ(インタビューは後日公開予定)

②UN CRI DE JOIE:https://www.instagram.com/uncridejoie/
フランスの新しいランジェリーブランド(インタビューは後日公開予定)

③シスターズリパブリック:https://www.instagram.com/sistersrepublic_fr/
フランスの吸水ショーツブランド

④シャンテル:https://www.instagram.com/chantelle_paris/
フランスの老舗ランジェリーブランド140年以上の歴史がある

⑤シャンタルX(エックス):https://www.instagram.com/chantelle_______x/
2022秋冬からスタートするシャンテルのセカンドコレクション(高級ライン)

⑥シャンテルワン:https://www.instagram.com/chantelle__one/
シャンテルの世界初100%ブラリサイクルサービス


パリ国際ランジェリー展レポート2022年6月

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